【英語・英文学・英文科】Fスコット・フィッツジェラルド、The Great Gatsby(グレート・ギャツビー)の解説、和訳⑩
初回から数えて10回目です。ニックとトムの会話の続きになります。トムが失礼な発言をニックにし、空気がちょっと悪くなった後、ジョーダン・ベイカーが話題を変えようとします。ギャツビーの話をした瞬間、デイジーの様子が変化します。その辺を踏まえて読んでみましょう。
‘Oh, I’ll stay in the East, don’t you worry,’ he said, glancing at Daisy and then back at me,
「そうか、オレは東部にいる。心配しなくていい」彼(トム)はそう言って、デイジーをちらっと見て、それから私に目を戻した。
as if he were alert for something more.
まだ何か気にしているかのようだった。
alert 注意を払っている
‘I’d be a God Damned fool to live anywhere else. ’
「他の場所に住んだら、オレはクソバカだよ」
God Damned 極度に(←下品なので使用に要注意)
At this point Miss Baker said ‘Absolutely!’ with such suddenness that I started—it was the first word she uttered since I came into the room.
ここでミス・ベイカーが突然「その通りよ!」と口にしたので、びくっとした。それは、私が入室してから彼女が発した最初の言葉だった。
start ビクっとする、ギクっとする
such ~(名詞) that… あまりの~で…
‘You live in West Egg,’ she remarked contemptuously.
「ウェスト・エッグにお住まいなんですって?」どこか侮蔑的に彼女は言った。
contemptuously 軽蔑して、人をばかにして
‘I know somebody there.’
「知り合いが住んでる」
‘I don’t know a single——
「僕は一人も……」
‘‘You must know Gatsby.’
「ギャツビーのことはきっと知っているでしょう?」
「ギャツビー?」デイジーが問いただした。
demand 強くたずねる 要求する
‘What Gatsby?’
「ギャツビーのファーストネームは何?」
Before I could reply that he was my neighbor dinner was announced;
ギャツビーが私の隣人であることを伝える前に、夕食の時間になった。
考察:個性的なキャラが狭い地域で共に暮らす様子は、テラスハウスみたいです(あんま見たことないけど)。この小説は、格式ある文学作品みたいな扱いを受けていますが、一方で俗っぽいテレビ番組みたいな側面もあります。
使える英語:強い同意をあらわす言葉として ‘Absolutely!‘ 「その通り!」「まさしく!」というセリフが出てきますが、日常会話でもよく聞くので、使ってみましょう。’Exactly!‘ なども同じように強い同意として使えます。
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