Angloのブログ

英語学習における有益な記事を書いていきます。

【英語・英文学・英文科】Fスコット・フィッツジェラルド、The Great Gatsby(グレート・ギャツビー)の解説、和訳⑬

初回から13回目になります。トムの独壇場は続きますが、他の三人はすこしウンザリし始めています。ニックは内心でなかなか辛辣なことを考えていますが、デイジーとミス・ジョーダンも「やれやれ」みたいな感じになってますね。

‘You ought to live in California—’ began Miss Baker but Tom interrupted her by shifting heavily in his chair.

「カリフォルニアに住むといいわよ……」とベイカーさんも話し始めたが、トムが椅子の中で重々しく体勢を変えてさえぎった

 

interrupt(~を)さえぎる

Los Angeles, California 1920

‘This idea is that we’re Nordics. I am, and you are and you are and——’

「要するに、俺たちは北欧人種なんだよ。俺も、お前も、お前も、そして……」

After an infinitesimal hesitation he included Daisy with a slight nod and she winked at me again.

トムはほんの少し躊躇してから、軽くうなづいて、そこにデイジーも加えた。そしてデイジーは私にまたウィンクした。

 

infinitesimal 微小の、無限小の hesitation 躊躇 

 

nod うなづく、うなづき

‘—and we’ve produced all the things that go to make civilization—oh, science and art and all that. Do you see?’

 

「そして、俺たちは文明化に資するもの全てを作ってきた。つまり、科学、芸術、全部だ。分かるか?」

 

go to do〈…するのに〉役立つ,

There was something pathetic in his concentration as if his complacency, more acute than of old, was not enough to him any more.

彼の集中研究には、どこか哀れなところがあった。彼の古いというより深刻な自惚れは、もはや自分に対するものだけでは不十分なようだった。

 

complacency 自己満足 concentration 集中

 

考察:トムの「俺は白人代表!」みたいな感じは、眉をひそめてしまいますね。アイデンティティを人種や国籍に過剰に求めてしまう人は、どこの国にもいます。そういう人を見ると個人的には「もしかして自分に自信が無いの?」って思ったりします。トムは自信過剰に見えますが、実は自分に自信が無いのかもしれません。

 

The Great Gatsby GRT GATSBY [ F. Scott Fitzgerald ]

価格:1,413円
(2020/10/9 00:00時点)
感想(0件)